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株式会社東洋ボデー

東京都武蔵村山市

教育も効果も視覚化が大切

独自の削減ロードマップを策定し、全社一丸で取り組む。

目標は「6年で25%削減」。初年度、目標の2倍の成果。

株式会社東洋ボデーは、昭和38年設立の輸送用機器(車体)メーカーです。主な商品として、トラックリヤボデー、SSDV(Side Slide Door Van=飲料運搬車)、フォークリフト部品、タイヤ交換車などがあります。社員数95人の同社が2010年11月、TAMA* 環境ものづくり大賞を受賞し、注目を集めています。高く評価されたのは、2009年独自のCO2削減ロードマップを作成し、社員全員でCO2削減に取り組み、初年度から目標を大きく上回る成果を出した点です。
同社が掲げている目標は、2006年度から2008年度の3年間の年平均排出量1,468トンに対して、2015年度までに25%削減して1,100 トン以下にしようというもの。初年度(2010年度)目標は47トンでしたが、終わってみれば92トンの削減を達成していました。

*TAMA=一般社団法人首都圏産業活性化協会の略称で、Technology Advanced Metropolitan Area(技術先進首都圏地域)の頭文字をとったもの。

CO2換算と排出量の推移

CO2削減ロードマップ

過程と商品で削減。運用改善の効果金額で設備投資。

東洋ボデーでは企業の社会的責任を自覚し、2000年にはISO14001の審査登録をしましたが、本格的に環境活動に取り組み始めたのは2007年からのことです。原油の高騰、エコタイヤの登場、東京都のCO2削減義務制度、免許規制によるドライバー不足などの出来事が重なる中、同社として何ができるかを考え、まず、自社開発商品の軽量化に着手しました。従来1トンあったSSDVのボデー重量を、部品の軽量化や新素材の開発などで150kg軽量化。燃費改善、CO2削減、免許対応により顧客ニーズに応えました。

ものづくり企業の場合、CO2発生源はプロダクト(商品)のほかにプロセス(作る過程)があります。プロセスにおけるCO2削減にも取り組むべく、2009年、同社は環境方針を発表し、運用と設備の両面で改善を進めました。蛍光灯照明削減、待機電力削減、稼働時間短縮といった運用改善、動力モーターへのインバーター導入などの設備改善。これらの積み重ねが、92トン削減につながったのです。運用改善による経費削減は約600万円にのぼり、それを原資とした設備投資を行っており、今後も単年償却を原則とするとのことです。

SSDVの軽量化は、社員の500件以上の提案で成功したんだって!

あらゆる工夫の積み重ねで92トンを削減。

● 電気使用量/蛍光灯の本数管理で6トン、設備モーター10台のインバーター化で36トンの削減など、全体で大幅減少。
● 自動販売機/全15台を省エネタイプに変更し、夜間照明を停止。これにより、8.5トンの削減。
● コンプレッサー/吐出圧低減により、16.3トンの削減。
● LPG /塗装工程の乾燥炉に使用。塗装オーブンの自動開閉式ドア設置により、使用量上昇に歯止め。
● ガソリン/社有車5台中1台をハイブリッド車に代替。今後も低燃費車の代替を促進。
● 軽油/軽油使用のフォークリフトからバッテリーフォークへの一部代替。
● 紙/裏紙徹底化運動の推進。図面の配布部数削減。

間引いた蛍光灯も「CO2削減活動中」のワッペンで「見える化」してるよ
全15台を省エネタイプに変更し、夜間照明を停止。これにより、8.5トンの削減。

中條守康社長に聞きました

職場はもちろん、休憩室や応接室にも「省エネ」「低炭素化」に関する掲示物が!見える化、見せる化が力になる!CO2削減活動に必要なものは?
ひとつは、トップの熱い思い。社会あっての企業であること、ユーザー目線で商品を見つめることを常に肝に銘じていれば、環境活動に力を入れるのは当然のことです。それから、社員の全員参加も不可欠です。教育・啓発をしっかり行い、運用改善で成果を数字で見せ、設備改善へ。一歩ずつ意識を高めていくことです。

社員のモチベーションを上げる方法は?
8つのグループで環境活動の成果を競うスタイルを取っています。それぞれの現場では、工程・技能・活動の「見える化」「見せる化」を工夫し、見やすい場所に掲示しています。毎月、各グループの目標達成度により順位を決定し、賞与にも反映させています。

環境活動が自分の仕事を見つめることにつながってるね

2011年度の計画は?
主なものは次の通りです。
・ 塗装工程の台車・ハンガーの軽量化
・ 工場内蛍光灯のインバーター取り付け
・ 水銀灯からセラミックメタルハライドランプへの更新
・ 重油ボイラーから高効率ガスボイラーへの更新
・ 東京都省エネ促進クレジット創出プロジェクト(助成制度)の申請

2015年以降の目標はお考えですか?
中長期を見通すことは私たちには難しいので、まずは、2015年までに25%削減という目標を達成することが第一です。着実に取組み、目処がついた時点で次のステップを考えたいと思っています。

企業自ら設定した厳しい基準を社員みんなでクリアしようと各自が工夫しておる。2050年が楽しみじゃ。