English

わがやの省エネコンテスト

北海道大樹町、一般財団法人生活環境研究センター

大樹町のキャラクター『こすぴー』
大樹町のキャラクター『こすぴー』

コンテスト形式で関心を高める

コンテストは快適性とCO2削減効果の両立を実感する施策。

豊かな緑がある今こそ、環境意識を高めよう

十勝の南に位置する大樹町は、酪農を基幹産業とする世帯数約2,500の町です。町の7割以上が森林で、温暖化に関しては「昔より暖かくなったかな」と感じる程度だといいます。しかし、世界的に気候変動が問題になっている今、将来にわたって大樹町のすばらしい環境を守っていくためには積極的な保全活動が必要であり、住民の環境意識をよりいっそう高めたいと考えていたところ、一般財団法人生活環境研究センターとの間で話が進み、住民を対象とする省エネコンテストを行うことが決まりました。

上空東から西へ大樹町を眺める

計80世帯がアイデアと設備交換で省エネを競う

コンテストは「創意工夫部門」「リフォーム部門」「モニター部門(太陽光発電/エコキュート)」の3部門からなり、「創意工夫部門」は50世帯、「リフォーム部門」は24世帯、「モニター部門」は太陽光発電とエコキュートの各3世帯で競われました。
「リフォーム部門」「モニター部門」では、コンテスト開始直前、リビングとキッチンに内窓サッシが取り付けられるとともに、室内温湿度計、内窓温度計、消費電力計が設置されました。

写真左は内窓サッシを取り付けたリフォーム部門参加者宅の様子。窓辺がぐんと暖かくなったそうだ。写真中央は太陽光発電、写真右はエコキュートを取り付けたモニター部門参加者宅。省エネ効果の集計が終わる春が待ち遠しい。

写真左は内窓サッシを取り付けたリフォーム部門参加者宅の様子。窓辺がぐんと暖かくなったそうだ。写真中央は太陽光発電、写真右はエコキュートを取り付けたモニター部門参加者宅。省エネ効果の集計が終わる春が待ち遠しい。

エネルギー使用量のビフォアとアフターの値で評価

競技方法は、2011年2月14日-3月13日までの4週間の電気・水道・LPガス・灯油・薪の使用量からCO2排出量を計算し、事前の4週間に測定しておいた「ビフォアの値」と比較するというものです。
評価はCO2排出量のほか、CO2削減率、創意と工夫、設備の交換といった観点からなされ、総合的に判断されます。
リフォーム部門とモニター部門は計測のためにインターネット環境が必要なため、ある程度、応募者が限定されましたが、幅広い層から応募があったそうです。
「創意工夫部門」と「リフォーム部門」の成績上位者には大樹町商工会商品券が贈られます。

早速、効果を実感。全住民の意識向上に一歩ずつ

快適さがアップして、省エネにつながるなら、言うことなしだねリビングとキッチンに内窓サッシが取り付けられた「リフォーム部門」と「モニター部門」の参加者からは、コンテスト中から「想定以上に暖かく、快適な住環境になった」とか、「真冬なのに窓からの冷気がほとんど感じられない。4-5℃は変わるので、暖房用の灯油や電気の節約になる」などの声が届いたそうです。
大樹町によると、コンテスト3部門の合計で31.6トンのCO2削減が見込まれ、削減率は6.5%。大樹町の民生家庭部門のCO2排出量(15,195トン)にあてはめると、987トンのCO2が削減できることになります。国の目指す25%削減に向け、住民6,000人の全員参加への第一歩を踏み出したところです。

企画課長・布目幹雄さんに聞きました

苦労した点はどんなところですか?
「初めての企画であり、また、町の主催であるということで、理詰めの制度設計を行う必要がありましたので、その点が難しかったですね。また、省エネという言葉が難しそうな印象を与えたようで、参加を促すのに苦労しました」

この施策の特徴を教えていただけますか?
「コンテストの評価基準とするため、事前に通常の生活でのエネルギー使用量を測定しました。リフォーム部門とモニター部門では室内温度計、湿度計、窓ガラスの温度を測定し、インターネット回線で大学機関のサーバにデータを集約し、解析しました。参加者はインターネットで自身の省エネの状態や、他の参加者の状態を閲覧できます」

今後の展開について、どのようにお考えですか?
「産学官の取組になればと考えています。特に小中高生の授業に組入れ、大学や研究所とも連携していきたいですね。また、本来の目的は節約することではなく、健康管理や快適な住環境づくりであり、その結果が省エネにつながるのです。そのことを理解してもらえれば、設備交換なども進むでしょう。町の緑豊かな環境を守る取組は、多くの住民の賛同が得られると思いますので、形式を問わず、環境保全と新エネルギー利用を推進していきます」

* 本記事はコンテスト実施中に作成したものです。

参加した人が効果や感想を身近な人に伝えれば町中の意識が高まっていきそう!