橋や道路など社会資本の整備に、長大は"建設コンサルタント"として関わっています。私たちがその企業名を直接見聞きすることは少ないのですが、100年、200年先の循環型社会や低炭素社会を見据え、社会資本の施工の前段階となる調査、計画、設計や施工後の維持管理を担っています。

「『長大』の社名は、もともと『長くて大きな橋を設計する』ことに由来し、50年あまり前に本州と四国を連絡する明石海峡大橋をはじめとする本四架橋を建設するプロジェクトのために作られた会社です。設立当初から掲げている『安全・安心で快適な国づくり』のコンセプトは大きく変わっていないのですが、国民の生活をより便利にするためにどんどん橋や道路を作っていた時代から、現在は環境に負荷をかけない建設計画を立てることが重要になっています」と社会事業本部の塩釜浩之執行役員。「昔は頑丈で重厚長大な橋や道路のプランニングが求められていましたが、今は長く使えて建設コストも安く、そして環境に負荷をかけないためにはどのような計画にすべきかなどを考えることが求められる時代になりました」
"いかに環境に負荷をかけない建設をするか"の命題に応えるため、長大では「社会環境事業部」を設置。計画段階で環境に最大限配慮することはもちろん、施工段階と施工後の運用段階でも環境に配慮されているか、性能が最大限発揮できているかなどのモニタリングなども行っています。
「利便性を高めるために必要な事業とはいえ、社会資本の整備は自然を壊して作る一面がありますし、工事はCO2を排出します。さらに、道路や橋であれば、供用後にクルマが通ることでCO2を排出します。つまり、何も考えなければどんどん環境に悪影響を与えてしまう危険があるのです。その危険をできるだけ回避・低減するための事業やプロジェクトに対応するため、社会環境事業部を設置して、計画から運用までトータルに、そしてワンストップで対応できる体制を整えています」(塩釜執行役員)

<環境に配慮したプロジェクトを推進する社会環境事業部の郷田部長(左)と社会事業本部の塩釜執行役員。
2人とも建設部門、道路、建設環境の技術士でもあります>

橋や道路の設計から始まった会社であることから、交通分野のコンサルティングは、長大の基幹事業です。橋や道路の整備を行うだけでなく、時代に合った交通システムの提案・計画も手がけ、その中のひとつが「オンデマンド交通」。利用者のニーズに応じて車両を運行する乗り合い型の公共交通で、地方の高齢者を中心とした移動を支援する交通システムとして注目されています。
「オンデマンド交通の運行支援システムを、東京大学とグループ会社の『順風路』が共同で開発しています。高齢者の買い物や通院に使ってもらう利便性の向上だけでなく、オンデマンド交通は1人1台のクルマを走らせるよりも、また、誰も乗っていない大型バスを走らせるよりもCO2削減につながります」(井戸昭典取締役)

<オンデマンド交通は利便性を高めるだけでなく、CO2排出削減にもつながります>

また、道路やクルマを使う上で、無駄なCO2を排出してしまうのが『渋滞』。この渋滞の解消・緩和など、効果的で賢い道路の使い方を導くためのシステムが「ITS(高度道路交通システム)」です。首都高速などの高速道路における渋滞情報の表示を担うシステムで、長大はITS導入・運用のコンサルティングをいち早く手がけてきました。
「システムの仕様設計には、収集した道路情報をどのように加工して利用者に提供すれば渋滞を回避できるのか、車線数と交通量を考えると、どのタイミングでどんな表示をすれば良いのかなど、考えなくてはならないことがたくさんあります。長大は、これまで交通事業で培ってきた経験を活かしたコンサルティングをすることで『渋滞』を緩和し、CO2削減に貢献していきたいと考えています」(森住泰雄内部統制室主査)

<森住泰雄内部統制室主査(左)。「ITS(高度道路交通システム)」を使った的確な情報をドライバーに提供することにより、渋滞を緩和>

長大では「エコプロダクツ事業部」を立ち上げ、コンサルティング面からの環境貢献だけではなく、環境配慮型の商品開発も行っています。

<開発した「型枠リユースシステム」は産業環境管理協会会長賞を受賞>

このように、環境対応の事業を広げていく背景には「国民一人ひとりの声が大きく関わっています」と、井戸昭典取締役は言います。 「長く公共事業に関わってきましたが、整備地の地域住民のチェックの目は年々厳しくなっています。環境を破壊していないか、無駄な排気ガスを出していないか、数字でわかりやすく示すことも求められています。国民の皆さんの環境に対する意識が高まれば、国や自治体の意識が変わり、公共事業に求められる環境配慮のレベルも高くなり、私たち建設コンサルタントもそれに応えていきます。皆さんの声が、私たち技術者の考え方を支えているのです」
環境に配慮した社会資本の整備事業が立ち上がる時、それは長大の調査、計画、設計によって支えられた事業かもしれません。その事業の考え方を支えるのは、私たち一人ひとりの声。地球温暖化など環境の現状を理解し、声をあげていくことが大切だと、改めて確認させられました。

<「環境に配慮した社会資本の整備事業は、国民一人ひとりの声が支えています」と語る井戸昭典執行役員。>


長大のFun to Share宣言はこちら

http://funtoshare.env.go.jp/entry/list/000169_1.html

http://funtoshare.env.go.jp/entry/list/000169_2.html

http://funtoshare.env.go.jp/entry/list/000169_3.html

http://funtoshare.env.go.jp/entry/list/000169_4.html

一覧を見る