「和民」などの外食、介護、宅食(宅配弁当)を中心に、多くの事業を手がけるワタミグループは、早くから日本が抱える食の課題や、環境課題に取り組んできました。1999年には「ワタミ環境宣言」を策定し、2008年度を基準に2020年度にはCO2を50%削減(売上高あたり)する目標を掲げた「W-ECOビジョン2020」を宣言。多方面で達成のための取組を実施し、2010年には外食産業初の「エコ・ファースト企業」に認定されています。
また、2002年からは「ワタミファーム」、2007年からは「ワタミの森」の支援活動を始めました。第一次産業の農業・、第二次産業の食品加工業、第三次産業の店舗・施設サービスと、あらゆる産業を手がけるグループとして、持続可能な循環型社会の構築を目指しています。

 

<2002年からスタートしたワタミファームでは様々な野菜が栽培されています>

 

<2007年からスタートした「ワタミの森」>

 

ワタミグループ直営の農場であるワタミファームは、2002年に千葉県山武市でスタート。現在は全国12カ所、794ヘクタールもの農場と牧場を運営するほどに規模が拡大しています。「ワタミファームは有機栽培で野菜を育てる農場です。山武市はもともと有機農法を手がける農家が多いので、有機栽培に対する意識も高く、土壌も向いている地域でした」と環境貢献事業部の小出浩平部長は振り返ります。「各農場には、ワタミファームの社員が1~2人配属され、農場長として地域の方を雇用しています。私たちは一過性のビジネスではなく、地域に根ざし、雇用にもつながる有機農業に本気で取り組んでいるのです」
ワタミファームで収穫された野菜は「和民」などの外食店舗や、宅食に使われています。有機農法で育てられた野菜は、野菜本来のあまみや苦みがしっかりと感じられる濃い味わい。有機野菜のサラダは店舗の看板メニューになっています。「有機野菜を使ったサラダの他、北海道のワタミファーム瀬棚農場で搾乳された牛乳を使ったアイスクリームも、牛乳の味がしっかりとして好評なんですよ。全国の契約農家の支えもあり、現在は、使われている食材の平均45%が有機・特栽比率ですが、この数字を100%に近づけていきたいと考えています」(小出部長)

 

<千葉県山武市にあるワタミファームの研修センター>

 

<ワタミファームで収穫した有機人参を使った100%キャロットジュース。山武市は人参の産地でもあります>

 

第二次産業の食品加工業「ワタミ手づくり厨房」、第三次産業の「和民」などの外食店舗や介護施設では、食を提供する際に生じる生ゴミ、いわゆる「食品残さ」は避けては通れない課題です。ゴミ分別を徹底し、リサイクルルートの整備や生ゴミ処理機の導入により2004年にはゼロエミッションの仕組みを確立していますが、そこで見えてきた課題に向き合いながらさらに一歩進めた取組も行っています。
「残渣(ざんさ)は基本的には自己処理すべき、と私たちは考えています。食品残さ等の有機物は土に返すため、2012年に土づくりセンターを開設しました。水分量を調節するなどして堆肥化し、それをワタミファームで使うことで土が豊かになり、おいしい野菜を育てます。店舗、土づくりセンター、農場で資源を循環できるように、徐々にリサイクルの規模を拡大しているところです」(小出部長)

 

<「残さが堆肥化され、さらにワタミファームの土を豊かにします」と小出部長>

 

さらに2014年から本格的にスタートしたのが森林再生事業。2006年に「森は命の源である」との社員の提案によりスタートした森林保全活動は、まずはNPO法人Return to Forest Lifeを通じてボランティア活動を続けてきました。ワタミファーム発祥の千葉県山武市から始まり、同じくワタミファーム近隣の長野県東御市、大分県臼杵市でもワタミの森として運営を行っています。「日本の森林の4割が人工林。自然林は手を入れなくても木が枯れて生まれる循環ができるのですが、人工林は手入れを続けなければならないのです。間伐し、植樹をして手入れをすることで、美しい水、豊かな土の恵みを与えてくれます」と小出部長。ワタミの森を手入れして保つことで、豊かな恵みが近隣のワタミファームにもたらされる循環となっています。
また、間伐材はワタミグループ内で様々な形で利用されています。例えば、内装材としてワタミの介護施設に、ペレット材として一部の介護施設のストーブの燃料に。しかし、小出部長は「森林事業は、まだ事業化の入り口に立ったばかり」と言います。「いろいろな展開を考えていますが、命の源となる森をどのように活かして、循環型社会をつくっていくか、これからが勝負です。ワタミは本気で森林事業に取り組んでいきますので、ぜひ今後に注目してください」(小出部長)

 

<ワタミの森の間伐材は、様々な形で利用されている>

 

循環型社会を目指すワタミグループには、農業や林業を志す学生や若者も入社し、さらに社内FA制度で異動を希望することもできます。取材に訪れたワタミファームや、環境事業を手がけるワタミエコロジーでは、多くの若手社員が目を輝かせて農業や林業に従事していました。
ワタミの森の間伐材は、「和民」で提供される「和民の蕎麦」のせいろに使われています(※)。木の香りが心地よいせいろの蕎麦は、グループ農場で育てられた蕎麦が一部使われているとのことで、店舗でもワタミグループが目指す循環型社会の一環に触れることができます。せいろに使われている木が切り出された森や、蕎麦が育った農場を想像しながら食べると、ひと味違った楽しい食事となりそうです!
※使われていない店舗もあります。ワタミの森の間伐材が使われている場合は、紹介チラシが蕎麦と一緒に提供されますので、ぜひご覧ください。

 

<ワタミの森の間伐材が使われている蕎麦のせいろ。木の香りがします!>

 

<ワタミファームの牛乳を使ったアイスクリームは、さっぱりしたミルク味>

 

「農業生産法人有限会社ワタミファーム」はこちら

「特定非営利活動法人Return to Forest Life(ワタミの森)」はこちら

ワタミグループのFun to Share宣言はこちら

 

 

一覧を見る