一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会(JFA)は、フランチャイズ・システムの健全な発展を図ることを目的に、1972年に通商産業大臣(現在の経済産業大臣)の認可を受けて設立された協会です。多くのフランチャイズチェーンが加盟しており、特にコンビニエンスストア(CVS)は11社21チェーンが加盟し、店舗数49,463店はシェア率98.5%、売上高のシェア率は98.8%を占めるほど(2012年度統計調査)。JFAではCVSにおける地球温暖化対策の取り組みの削減目標を定め、業界全体として目標達成に向けて取り組んでいます。

まず最初に定めた目標は、床面積×営業時間あたりのエネルギー消費量を1990年度を基準年度として、目標年度(2008~2012年度の5年間の平均値)において基準年度の水準を維持することでした。この目標の達成見込みが立ったので、2006年度には再度目標値を定め、20%の削減を目標に。さらにこの目標値もクリアできたので、さらなる目標を掲げ23%まで削減することを目指し取組を続けています。
しかし、コンビニの店内を見渡せば、この目標をクリアすることは簡単ではないことが一目瞭然。1990年度当時に比べると、揚げ物などの店内調理機器、保温のためのスチーマー、コーヒーマシーン、さらに銀行ATM、マルチメディア端末など、コンビニが便利になるにつれて、エネルギーを消費する電気機器が増加しています。この状況下で、目標達成に大きく貢献したのが「LED」と「太陽光発電」です。

 

<店内調理、マルチメディア端末など、電気機器が急増する中、削減目標を達成!>

 

コンビニの看板、道路サイン、店内などの照明をLEDに切り替える取組を業界全体で推進し、2014年2月末には看板は20,408店舗、店内(売場)は29,734店舗まで切り替えが進んでいます。また、太陽光発電は2010年にはわずか154店舗の設置だったものの、2014年2月末には10,903店舗まで一気に設置が進んでいます。
伊藤廣幸専務理事は急速に導入が進んだ背景について、「LED照明はイニシャルコストはかかりますが、光熱費などのランニングコストは格段に安くなります。また、太陽光発電も技術が進歩して設置コストが大幅に下がり、設置すれば店舗で使うエネルギーを自らまかなうことができます。光熱費がかさみ、コストダウンに店舗オーナーが敏感になってきたことも導入を後押ししました」と説明します。

 

<太陽光発電で発電した電気を店内で使用することで、エネルギー消費量を削減!>

 

<CO2排出量削減効果が大きいCO2冷媒を採用した冷蔵ケースも増えています>

 

もちろんこれらの環境が整ったことだけでなく、「営業面では競争関係にありますが、JFAは環境・防犯・防災等の非競争分野では志をひとつにして、一緒に取り組むために作られた組織です。協会として目標を持っているので、その目標に貢献できるように、CVS各社がエネルギー消費量の削減を積極的に事業計画に盛り込んでくれたことも大きいです」(伊藤専務理事)。
LEDと太陽光発電の導入は、副次的な効果ももたらしています。白熱灯に比べ寿命が長いLEDに切り替えたことで、看板や道路サインが電池切れで表示されないことが少なくなり、常に明るく点灯することで地域の防犯に役立っています。太陽光発電も、停電時でも明かりが消えないため、地域に安心と安全を提供しています。さらに、EV(電気自動車)向け充電スタンドを整備する取組も始まっています。

 

<耐用年数も長いLED照明で、看板やサインが常時点灯>

 

<EV充電スタンドを設置している店舗も増えています>

 

今後は、2020年度において売上高あたりのエネルギー消費量を2010年度より年1%ずつ削減する目標を設定しています。LEDと太陽光発電の導入も一段落した現状で、年1%削減は非常に厳しい目標設定。省エネ機器の開発も進んでいますが、より重要なのは各店舗、各店員の地道な努力です。
「例えば、フィルター掃除をこまめにすると、エネルギー効率が上がります。温度調整も1度ずつこまめにしたり、店員のユニフォームを軽装にしたり、身近な取組の積み上げで目標を達成したいと考えています。店員ひとりひとり、1店1店の数字はほんのわずかでも、協会全体でCVS約5万店が集まれば、大きな数字となって成果が表れます」(伊藤専務理事)。

これは、まさに一般家庭のひとりひとりの地道な取組と同じで、参考にできることが多くありそうです。今後の取組とその成果に注目しましょう!

 

<約5万店ものCVSが加盟しているJFAの伊藤廣幸専務理事。5万店が集まれば大きなパワーに!>

 

 

日本フランチャイズチェーン協会のFun to Share宣言はこちら

 

 

一覧を見る