渡良瀬遊水地にほど近い栃木県立栃木農業高校は、低炭素への様々な取組をプレゼンテーションする「低炭素杯」で2年連続環境大臣賞グランプリを獲得するなど、知る人ぞ知る環境の名門校。高校生が熱き青春を捧げているのが、古くから渡良瀬遊水池に広がるヨシを利用した「ヨシズ」の復活です。


<ヨシ刈りをする「環境の名門校」栃木県立栃木農業高校の生徒たち>


軒先などに立てかけて直射日光を防ぐヨシズは、エアコンの普及や安い中国産のヨシズに押されて、国内の生産が衰退。昭和30年代の最盛期には渡良瀬周辺で230軒あったヨシズ農家は、今は8軒のみとなってしまいました。しかし、古き良きエコグッズであるヨシズが1枚あれば、地表面の温度が15度、室内温度が2度下がるほど、その省エネパワーはすさまじいもの。栃木農業高校は伝統的な手編みの作業台を再現してヨシズづくりをしたり、洋風住宅にも合う蒸しこんで変色させた現代風ヨシズを考案したり、ヨシズ復活のために様々な取組をしています。
また、ヨシズの衰退に伴いヨシが利用されなくなったため、ヨシ原が荒れ、生態系が失われる恐れがあることも問題に。そこで栃木農業高校はヨシの価値を高めるため、雑草化しているクズヨシからたい肥を作るプロジェクトを立ち上げました。もともと排水作用があるヨシと、抗菌作用のある米ぬかなどの自然素材を利用して「環境にやさしいヨシたい肥」と名付けられたたい肥は、足尾銅山の植林活動や、日光杉並木をよみがえらせる活動などに利用されています。


<昔ながらの作り方で、ヨシズ作りにチャレンジ!>


ヨシズ復活など、環境や地元に貢献する活動に熱意を注いできた高校生たちは、自然と進路もこの夢をつないでいく場を選び、羽ばたいていきます。渡良瀬遊水地の自然の恵み、地域に根付く伝統産業は、確実に次世代に受け継がれているのです。


Fun to Share Message

「伝統のヨシズの復活を通し、低炭素のふるさとづくりを実現していきます。」


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