「うどん県」を名乗るほど、香川県は讃岐うどんの名産地。県内には約800軒ものうどん店があり、県内外から多くのお客様が名物を味わいにやってきます。うどんが大量に製造・消費されると、どうしても出てしまうのが製造工程で生じるうどんの端などの残渣(ざんさ)。廃棄するしかなかった大量の残渣(ざんさ)を有効活用しようと、地元メーカーやNPO、県、市などが参加する「うどんまるごと循環コンソーシアム」が2012年に結成されました。このコンソーシアムでは、香川の大切な食文化であり、観光資源でもあるうどんを、さらに環境資源として“まるごと”利用する取組が行われています!

 

コンソーシアム結成の端緒となったのは、地元の産業機械メーカーである「ちよだ製作所」の取組でした。うどんの残渣(ざんさ)から代替燃料であるバイオエタノールを製造するプラントを開発し、アルコール度数90度以上の上質なエタノールを抽出することに成功。糖質が主成分の小麦粉からできているうどんは、糖度が高く上質なエタノールが製造できるのです。このエタノールを、うどんを茹でる時の燃料として使い、「うどんでうどんを茹でる」循環が実現しました。

さらに、エタノールを抽出した後の残りかすからは液肥を作ることができます。この液肥をうどんの原材料となる麦畑や、薬味とするネギ畑に使うことで、「うどんからうどんを作る」循環まで実現したのです!

また、エタノールを抽出した残りかすを発酵させることでメタンガスを発生させ、このメタンガスで発電機を回すことにより「うどん発電」にも成功。生み出した電力を売電すれば、廃棄うどんを利用した一連の取り組みの採算性を高め、持続可能な仕組みにすることができます。


<うどんからバイオエタノールを抽出するプラント。うどんを茹でるときの燃料となります>


うどんからうどんを作り、うどんでうどんを茹でる「うどんまるごと循環コンソーシアム」の取組は全国的に注目を集め、ちよだ製作所のプラント見学に訪れる人は年間数百人規模になり、エコツアーにも多くの参加者が集まっています。さらに、香川県下に数ヶ所プラントを設置して規模を拡大したり、うどん以外の食品廃棄物についてもエネルギーに変えていく計画も始まっています。うどんは香川県の名産品として、地域のブランド力を高めた功労者として県民に深く愛されていますが、さらに「うどんは資源」として活用していくことを目指したこの取組。新たな地域のパワーとなり、「太く長く」続いていくことでしょう。


<ちよだ製作所にはたくさんの人が見学に訪れています>



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「『うどん県』ならではの文化と愛情を、『うどん県』ならではの低炭素社会への貢献につなげていきます」


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